私たちは「大峰山女人禁制」の開放をもとめます

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活動報告(2006年01月)
シンポジウム「女人禁制」のゆくえ 開催
10月9日、シンポジウム「『女人禁制』のゆくえ」が開かれました。このシンポジウムは、これまでの活動の記録と、今なお存在する「女人禁制」問題を女性の人権の視点で分析をした本「『女人禁制』Q&A」を出版したのを記念して開かれました。
 シンポジストには、身体と心の性に違和感を持つトランス・ジェンダー(性同一性障害)の森村さやかさん、ジェンダーとシングル単位の視点から考察した人権講座を持っているイダヒロユキさん、テレビ・プロジューサーの池田恵理子さん、そして開放を求める会代表の源淳子さんをコーディネーターにすすめられました。
 森村さんは、トランス・ジェンダーの立場から、「女人禁制」の「女人」は、「書類上の性別か、外見?性染色体?外性器の形状?性自認?」なのかと問いかけながら、社会には男と女しかないというのが前提となっているが、「性」といっても多様なジェンダー・セクシャルティを持つ人が存在し、結界門の前に立ったとき「女人禁制」を守りたい関係者がどのような対応をするのかと問題提起されました。こうした視点に立って、十一月三日に「大峰山」登山の準備をされていることを発表しました。
次にイダさんは、「自立した個人の人と人のつながりは、スピリチュアル・魂の観点が大切」、伝統だからと「女人禁制」を強いることは暴力だが、それを破るだけではおなじ暴力と見なされ、対立はまぬがれない。「女人禁制」を守ろうとする関係者に、「修行で求めているものは何か、あなたが守りたい宗教とは何か」を語ってもらい、私たちが求める人権とか非暴力の真意を伝えることによって共感は生まれる。伝統はつくられ、変わるもの、私たちには豊かなものに変えていく責任がある。宗教=女性蔑視と片づけるのでなく、深層部分でふれあう関係性の上に人権意識の広がりがもたらされるのではないか」と、これからの運動のありようにも通じる示唆的な提起がされました。
 池田さんは、「バックラッシュの流れは、教育とメディアを中心に大きなうねりとなり、日本社会の主流となる勢いである。『女人禁制』を守ろうとする力は大きい。信者や地元住民は議論や呼びかけだけで気持ちが通じるのか。開放は社会の意識や空気が変わらない限り実現できない。平等への逆風の中で、それぞれの闘いを横につなぎ、社会意識を変えることが開放への道筋」と、バックラッシュに対する粘り強い闘いの必要性を強調しました。
 また、今回のシンポジウムに参加要請した三本山の一つである、聖護院の宮城泰年さんから「信仰者・修行者としての開放論者と自任している。禁制論者の多くが、考え、語り合い、学ぶ姿勢に欠けている。これまで数度にわたり結界の移動が俗界の都合でされたことを踏まえると、地元は活性化のために、禁制と世界遺産を利用していることが見えてくる。関係者は過去の禁制の歴史に目を据え、修行は平等という信仰者の立場からの開放を打ち出さなければならない」とのメッセージが届きました。開放へ前向きで真摯な表明は今後に期待したいものです。
 参加者からも多くの意見や問題提起を受け、セクシュアリティや深層心理へと、幅広く、そして深く掘り下げた課題が浮き彫りになったシンポジウムとなりました。
2006年 1月 1日 [日曜日]

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